
稲刈り時の藁の処理の仕方はコンバインの後部についているカッターで藁を裁断し全量を田んぼへ還元する方法と、藁を裁断せず紐で結束しその藁を乾かし藁を他で活用するほうほうがある。
写真の田んぼは半分をカッターで裁断し、半分は結束した様子です。
藁をどの程度、田んぼへ還元すべきかは諸説もあるしその人の思い入れもあるのでなんとも言えないが、個人的には全量田んぼへ還元するほうがいいと思っている。全量還元すると藁が800k/10aになり藁が分解した際の窒素成分は約1k/10aになる。といってもその窒素成分が効くようになるには何年もかかるが・・。藁を田んぼへ入れる効用は単に窒素成分があるだけではなく、有機である藁を田んぼへ還元することにより、土が絞まらずフカフカになり、そこに酸素が入り植物の生育を促進する働きがあるのだと思っている。
それとなんと言っても米の食味が違います。稲を天日干ししてその藁をまったく田んぼへ還元せず、化学肥料のみで栽培すると、たしかに多収になり、しかも栽培もコントロールし易いが、できた米を食してみるとコクと甘みが足りないような気がします。ただ藁は炭素率が低いのでそのままの状態では分解しにくいため、炭素率の高い資材を同時に散布するか、もしくは耕運を繰り返し分解を促進する必要がある。
個人的見解であるが、一年お世話になった田んぼへ全量の藁をお返ししてもというかお返しすべきなのだと思う。
この田んぼのオーナーは義理の叔父で藁を畑でも使いたいとのことで
泣く泣く半分は結束したのでした。。。