
ガイヤの夜明けの新春特集を観た。環境問題や食料問題を取り上げた番組構成であったが、その中で穀物の高騰が特に気になった。全世界で人口50億ともそれ以上とも言われているが、すべての人々が日本のように飽食しているわけではない。飢えで苦しむ人も何億人もいるだろう。それなのに本来人間が食べる穀物を燃料にしてしまう。腑に落ちないというか不自然な話である。オーストラリアでは二年連続の干ばつで穀物の収穫量は乏しい。このまま行ったら今でさえ全世界の人たちが食べるだけの食料がないのにどうなってしまうのだろう。今の日本で生活していると食糧危機というのがなんなのかまったく実感できないが、戦後日本の食料危機はそれほど昔の話ではないはずなのだが・・・。環境問題は文明社会が発展し起こった問題であり、今後の文明や科学によって少しでも環境にやさしい社会を作っていかなければと思うのだが、人間が生きてくうえで最も必要な食料まで燃料にしてしまうとは・・。これが21世紀の文明なのだろうか。かつて石油を奪い合う戦争があったが、これから食料を奪い合う戦争が起こらないことを切に願うばかりである。そして農業者である我々は消費者の方へ安定的に食糧を供給することこそ責務なのです。