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一人の旅人
- 2008/02/10(Sun) -
HIS20080210

 ブックオフの105円コーナーで一冊の本が目に留まった。「HIS机二つ、電話一本からの冒険」著者はもちろんHIS総帥澤田秀雄氏だ。この本は1995年に書かれたものだが今やHISは日本の旅行会社の中でも最大手といってもいいくらいに成長し、スカイマーク航空やHIS証券など他の業種にも参入し成功を収めている。HISをはじめて知ったのは確か10代の終わりに新宿の西口の青梅街道の歩道橋を渡っているときビルの壁に掛けられた看板を目にしたのをなぜか鮮明に覚えている。それがきっかけでHISを訪れ格安航空券を購入して以来何かとお世話になっている。HISを訪れるたびに会社は大きくなり、その都度会社は移転しながら成長していった。HISの成長と自分自身の青春というか成長がかぶり思い入れのある会社であることは間違いない。本の内容はタイトル通り、HISの立ち上げから1995年までの生い立ちが書かれていた。それはよくあるサクセスストーリーなのだが、この本の中で一番印象に残る一節はまえがきにある。

「そしていつの日か、バックパックを背負って世界中を歩いた若きころのように、一人の旅人に戻ることが、私の見果てぬ夢である」

 ベンチャー起業家として大成功を収めた澤田氏の見果てぬ夢が一人に旅人になることとはなんとも興味深い。起業家として一度乗ってしまったメリーゴーランドからはなかなか降りられないということなのだろうか。日々企業は成長を余儀なく迫られ仕事に没頭しるしかないのだろうか。そう思うとベンチャーで大成功を収めても一人の旅人に戻れないということはその代償は大きい。もっともっとと成長することこそ最良の道であるがごとき日々追われる毎日であるが、日常の日々の中にこそ輝きがあり発見できることをこの本を読み感じた。
 いつの日か、世界のどこかの安宿で一人の旅人として旅人である澤田氏にお会いできたらとてもうれしく光栄です。
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