
米蔵から米を車に積み込み米袋を見ると、米穀検査が済んでいないことに気がついた。慌てて米穀検査機関の佐久産直センターへ駆け込んだ。検査員のK氏にその旨を伝えると、その場で検査を行なってくれた。まずは米袋を計りに載せ計量すると問題なくクリア。差し棒という長いナイフのような道具で米袋を二箇所刺し、サンプルを抽出する。そして水分計で水分を測る。こちらも規定の水分量でクリアした。そして最後にカルトンと呼ばれる白い皿と黒い皿に玄米を乗せ、人間の目で目視しその玄米の等級を決める。持ち込んだすべてがまったく問題なく一等となった。この地域での一等の比率は90%を超え、全国の中でもトップクラスだ。全国平均で一等になるのは40%くらいなので、この地域は突出している。平成19年は猛暑の影響で九州では一等の米はほとんどなかったとか。ここ佐久は高地のため温暖化の影響は今のとこそれほどない。しかしこれから温暖化が進むと米の高温障害も増え、一等になる比率も下がるだろう。温暖化を踏まえ、それに合わせた栽培方法とは、7月の高温になる時期に稲をバテさせないということだろう。それには有機肥料をジワジワと効かせることと、田植えの際の疎植だろう。昨年の夏はあんなに猛暑だったのに、今年の冬はかなり厳しい。今年の夏はどんな夏になるのだろう。